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リプロダクトの極意



やきものには古くから「本歌取り」という写しの文化がありますが、日本のやきものは古代より異国から入ってきたものを手本に発展していきましたので、ひろ〜い解釈をすればすべてが「本歌取り」といえるかもしれませんね。織部焼は華南三彩の影響を受けていますし、志野焼はそのころ日本ではまだ作られていなかった磁器への挑戦だったという説があります。   

そしてもっと広い視野を持てば、この国の文化芸術は、元をたどればほとんどが「本歌取り」と言えますよね。

現代のお話になりますが、飛騨高山に北欧家具のライセンス生産を手掛ける「キタニ」という家具メーカーがありまして、しかも単なる家具の復刻ではなく、たとえば北欧家具の巨匠フィン・ユールのデザインしたソファが日本の山桜で作られたり、家具作りにおける日本の匠の技がしっかりと生かされたりしている…本国で作られたものを見ていないので何とも言えないのですが、カーブの美しさや接合部分の緻密さはもしかしたら本歌を超えているかもしれません。どの商品もため息が出るほど美しいです。

異国より海を渡って来たオリジナルに、持ち前の器用さと美意識で、独自の展開を図り昇華させる…このことについてはこの国の住民は天才だと思います。


さてさて、こちらは藤澤さんの作品です。

明時代に大量に作られた「芙蓉手」という中国磁器が本歌になりまして、その特徴である薄手のフォルムは打ち込み(ロクロで成形した後、さらに型にのせ叩いて成形する技法)によるものです。

この「芙蓉手」を写した作品は、作り手によって作風も実に様々なのですが、カチッとし過ぎていたり、逆に崩れすぎていたりで、なかなか理想のものに出会えずにいたところ...藤澤さんの手によって、理想的なとてもバランスのいいものが出来上がりました!

決して本歌に媚びるわけでもなく、でも背を向けるわけでもない...その優れた点、すなわち絶対にすくい取らなくてはならない箇所を慎重に再現しながらも、軽やかで自由♪その絶妙なさじ加減は、もちろん藤澤さんの長年の経験や研究の上に成り立つものなのですが、基本的には...やっぱり才能なのだと思います。

今でも藤澤さんの作品を眺めていると「私が扱ってもいいのかな…」と、ちょっと怖くなることがあります。

でももう知ってしまった以上、あとは私がふさわしい紹介者になるしかありません。楽しくもあり、そして厳しい道ではありますが。

そしてそんな私の将来の(老後の?)夢はキタニ製のフィン・ユールのソファ(これがなんともセクシー)に腰掛け、好きなやきものを眺めながら一人でニヤつくことなのですが...私ってやっぱり暗いでしょうか?(笑)


染付芙蓉手鳥文五寸皿  藤澤重夫
(直径約15.5cm 高さ約3cm 6,825円)


この商品は当店オンラインショップにてご購入いただけます。

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う〜ん、なかなか、、
機知に富んだ編集です(^^)

斯く言う私ですが、腰掛に座りながら
数百年前の器を愛でているのです。

やはり、これって、暗い男なんでしょうね(^^)
ハンドルネームもclay man です。

ご紹介ありがとうございます。
clayman | 2013/04/23 12:30
clayman様

ハンドルネーム、ウケました!
いつの日かclayman様とくら〜いやきもの談義したいです。お酒を飲みながらくら〜く…(笑)

GALLERY掌 | 2013/04/23 18:48
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